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パテック フィリップ フィリップ・スターンに敬意を表した30本限定シリーズとなるミニット・リピーター・アラーム 1938Pを発表

フィリップ・スターン(Philippe Stern)氏の85歳の誕生日となるまさにその日に、パテック フィリップはスターン氏お気に入りのコンプリケーションを用いた新しい斬新なバージョンを、ブランド元トップへの感動的なトリビュートとして発表した。フィリップ・スターンの息子でありパテック フィリップ現CEOであるティエリー・スターン(Thierry Stern)氏は、彼の父親の生涯にわたる時計への献身を称えるために、この時計を30本のシリーズとして依頼。フィリップ・スターン氏の生年にちなんで名づけられたRef.1938Pは、アラーム付きのプラチナ製ミニッツリピーターであり、グラン・フーエナメルのダイヤルにはフィリップ・スターン氏の肖像画が描かれている。

このムーブメントは、フィリップ・スターン氏がパテックとともに歩んできた遺産を振り返るタイムカプセルのようなものだ。1989年、パテック フィリップ創業150周年を記念して、フィリップ・スターン氏は自動巻きミニッツリピーター、“Cal.R 27”を発表した。この種のムーブメントとしては初めて、パテックの工房で設計・製作された完全自社製ムーブメントである。スターン氏指導の下、パテックは彼のお気に入りである壮大かつ複雑なミニッツリピーターのラインナップを徐々に拡大し、ついには業界全体で最大の製造数を誇るコレクションとなった。

2014年、パテック フィリップスーパーコピー時計はマニュファクチュール175周年を記念し、手巻きCal.300 GS AL 36-750 QIS FUS IRMを搭載した最も複雑なパテック フィリップの腕時計、グランドマスター・チャイム Ref.5175を発表した。その時計は時刻を知らせるアラームを含む、5つの音響機能を兼ね備えていた。

そして今日、パテックは1938Pにこれらふたつの成果を新しいCal.R AL 27 PSへと組み合わせた。ムーブメントは“R 27”をベースに作られており、ミニッツリピーターとアラームを初めて組み合わせたものである。ムーブメントは自動巻きで(リューズを最初の位置にすると手で巻くこともできる)、約48時間のパワーリザーブを備える。チャイム機能にはふたつのゴングがあり、ミニッツリピーターが作動しているあいだ、またはアラームが作動しているあいだ、いずれかの時刻をチャイムで知らせてくれる。

この時計には4つの新しい特許と、チャイムモードを選択するためのレバーとコラムホイール、および動力源(チャイム用ぜんまい)を一時的にチャイム機構から切り離すチャイム・トリガーを備えたフュゼ機構など、227の追加部品が必要だった。これらの4つの特許は、チャイム・モードの安全な切り替え(リューズのプッシャーでアラームのオン/オフが設定可能)、適切な瞬間までアラームが鳴るタイミングを遅らせ、すべての場合において“時・分・秒”の正しい打刻順序を保証するという内容を対象としている。

ブレゲ式のセンターアラーム(ブレゲ式ローズゴールド針)には、独自の魅力的な機能がある。アラームは、リューズを中央の位置に引き出した状態でセットすると、針が12時間表示のようにダイヤル上の時刻を指し、ローズゴールド・パウダー仕上げの15分単位アラーム時刻スケールを指して、15分単位でセットされる。着用者が最大数のチャイムを聞けるよう、Ref.1938P-001のアラームは常にプログラムされた時刻の2分前に必ず鳴る。そうすることでリピーターのチャイムが短時間だけ鳴るのではなく、その効果が完璧に発揮するようになる。

プラチナケースの直径は41mm、厚さは14.2mm、ラグからラグまでは49.4mmだ。グラン・フーのブラックエナメル文字盤には、フィリップ・スターン氏とブレゲ数字とホワイトゴールド針(加えて前述したRG製アラーム針)を配している。また、開閉可能なオフィサーケースバックの内側と、開いた際に見えるムーブメントにはエングレービングがある。̇裏蓋には“À mon père, 85 ans de passion horlogère(我が父と85年間の時計製作への情熱に捧げる)”と書かれている。この特別な30本は、もちろん価格応相談だ。

技術的な偉業はさておき、この時計が業界全体でどれだけ評判がいいのか、気になる機能がたくさんある。しかし、それは私のためでもなければ、ほかの読者のためでもない。これは息子が父親のためにつくった時計であり、友人たちが楽しむためのものだ。そういう意味だとこれはフィリップ・スターン氏にふさわしいトリビュートである。そして息子の父親への贈り物を、誰が批判するというのだろうか? しかし、グラン・フーエナメル文字盤にフィリップ・スターン氏の顔が描かれていることは、もしこの時計がフィリップ氏とティエリー氏のためだけに作られたものだとしたら、もっと理にかなっていると思う。ムーブメントのローターに刻印されたフィリップ氏のサインとエナメルも同様、何となく“ティファニー”の5711を思い出した。私はブランドのコレクターの多くが、この親子を深く愛していることを知っており、この時計はふたりの友人やビジネスパートナーに提供されると聞いている。

しかし、ブレゲ数字や斬新なムーブメントのような、パテック好きにはたまらないタッチがあるのも事実。30本しか生産されず、しかも2度とこのムーブメントを使った時計はつくられないと約束されているので、いつかオークションで一般市場に出回れば、信じられないほどのコレクターズアイテムになることは間違いない。ただ長く待たなければならないかもしれない。フィリップ・スターン氏の友人たちは、誰もすぐに売りに出すことはないだろう。

基本情報
ブランド: パテック フィリップ(Patek Philippe)
モデル名: ミニット・リピーター・アラーム1938P(Minute Repeater Alarm 1938P)
型番: 1938P-001

直径: 41mm
厚さ: 14.2mm
ラグからラグまで: 49.4mm
ケース素材: プラチナ
文字盤: 18金ゴールドの文字盤プレート、本黒七宝の地にホワイトとグレーの七宝細密画によるフィリップ・スターンの肖像
インデックス: ホワイトゴールドのアプライドブレゲ数字
防水性能: 非防水
ストラップ/ブレスレット: ブリリアントブラックのハンドステッチアリゲーターストラップ

1938p
ムーブメント情報
キャリバー: R AL 27 PS
機能: 時・分・スモールセコンド表示、ふたつの同一のクラシック・ゴングによるミニッツリピーター、および12時間表示によりあらかじめ選択された時刻を音で知らせるアラーム機構を統合
直径: 30mm
厚さ: 8.23mm
パワーリザーブ: 最小43時間、最大48時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万1600振動/時
石数: 47
追加情報: フィリップ・スターンの署名を再現した黒漆塗りの彫金が施されたロジウムめっき仕上げ、縁が22金YG製の偏心マイクロローター

価格 & 発売時期
価格: 要相談
限定: あり、世界限定30本

フォージドカーボンをデザインに落とし込んだG-SHOCK GCW-B5000UN

G-SHOCKの40周年は、カシオが近年特に力を入れているCMF(カラー・マテリアル・フィニッシュ)デザインの、挑戦に次ぐ挑戦を目の当たりにした非常に刺激的な1年だった。5000シリーズの立体的な造形にサーキットボードパターンを施したGMW-B5000TCCや、ステンレス素材の再結晶化と深層硬化処理を組み合わせたリクリスタライズドシリーズ、その再結晶化ステンレスの上からさらにレインボーIPをかけたMTG-B3000PRB-1AJRに、カーボンとグラスファイバーによるマルチカラーの積層フレームを採用したMTG-B2000YR-1AJRなどなど……、毎月のように繰り出される彩り豊かなリリースの波に翻弄され続けていた気がする。気がつけばもう11月だ。周年の幕引きも見えてきたこのタイミングで、カシオはフィナーレとばかりに、ベゼルパーツとバンドにフォージドカーボンを大胆にあしらったGCW-B5000UNを発表した。

スーパーコピー時計 代引きカラーは、ブラックのGCW-B5000UN-1JRとパープルのGCW-B5000UN-6JRの2種類が用意された。パープルのほうを見てピンときた人も多いかもしれないが、モチーフとしているのは“宇宙”だという。カシオは、進化を続けるG-SHOCKに想像を超えて広がる宇宙空間とを重ね合わせたデザインを与えた。GCW-B5000UN-1JRはブラックとグレーの混色模様で、GCW-B5000UN-6JRはブラックのカーボン繊維にブルーとピンクの着色樹脂、パウダー状のオパールを混ぜ合わせることで揺れ動く銀河の霞と星々を表現した。

マテリアル以外のスペックは、既存モデルと変わらない。20気圧防水とタフソーラーを搭載したネガ液晶を持つデジタルウォッチであり、ワールドタイム、アラーム、フルオートカレンダーなどの基本的な機能に加えてモバイルリンク機能も備えている。サイズは49.1×45mmで、厚さが14.5mm。両カラーとも価格は29万7000円(税込)となっており、11月28日(火)に発売を予定している。

ファースト・インプレッション
高強度と軽量性からモータースポーツや航空機製造の世界で重用されてきたフォージドカーボンは、短い繊維状のカーボン繊維を樹脂に含浸し、高温高圧でプレスすることで成形される。高い製造技術が求められる素材だが、その半面、複雑な形を作りやすいというメリットも持つ。その登場時は、ハイブランドの時計に見られる手が届かない素材というイメージが強かった。しかし最近では、ミドルレンジでもケースの全体や一部にフォージドカーボンを取り入れるブランドが増えつつあり、G-SHOCKでも2021年にフォージドカーボンのバンパーを装備したマッドマスター GWG-2000をリリースしている。

だが、ベゼルのワンパーツだけならともかく、このGCW-B5000UNにおいてカシオは、ブレスのひとコマに至るまで(それこそバンドのディンプルまで正確に再現しながら)フォージドカーボンを仕上げてきた。G-SHOCKのようにマス向けのブランドで、ケースだけではなくすべてにフォージドカーボンを取り入れたブランドはちょっと思いつかない。MR-G(G-SHOCKの最高級ライン)において、細分化したケースパーツそれぞれ、それこそビスひとつにいたるまで硬化処理と研磨を徹底してしまうあの“やりすぎ感”を、僕はこのGCW-B5000UNにも感じてしまった。

実はこの2モデルは、部位によって計3種のカーボンを使い分けている。まずは前述のとおり、ベゼルとブレスにはフォージドカーボンを使用。腕に沿って圧がかかるバックルの中留には、曲げに強い積層カーボン(薄く伸ばした飴細工のように、薄い層が重なっているのが見えるだろうか)を取り入れた。そして、今作ではカーボンファイバー強化樹脂によるカーボンモノコックケースを5000シリーズで初めて採用した。風防に用いたサファイアクリスタル以外、眼に見える箇所はほぼほぼカーボンで仕上げた形だ。結果として、GCW-B5000UNはG-SHOCKらしい堅牢性を維持しつつ、フルステンレスのメタルモデル GMW-B5000Dの167gに対して65gと半分以下の軽さを実現した。これは、直近の樹脂モデルであるDW-5040PG-1JR(リクリスタライズドシリーズ)と比較しても13g軽い。

29万7000円(税込)と、MR-Gのゾーンに踏み込んだ価格には最初少々驚かされた。だが、GCW-B5000UNで使用されたマテリアル、そしてそれを実現するために支払われた手間と技術を考えると、さもありなん、という感じである。

もし自分で購入するとしたら、と考えるとやはりブラックがソリッドでカッコいいと思う。だが、フォージドカーボンを素材とする、といったところからもう一歩踏み込んだデザインを行ったGCW-B5000UN-6JRは見事だ。まだ写真でしか確認できていないが、先日子供と見に行ったプラネタリウムを思い起こさせる、ロマンチックな色彩表現に目を奪われる。初めて見たときには、カーボンの上からお得意のプリントを施したのか? と思ったほど精細だ。昨年12月に行われたブランド40周年のプレスカンファレンスで、伊部菊雄氏は“未来のG-SHOCK”として過酷な宇宙環境に耐えるG-SHOCKの話をしていた。その足がかり……、というわけではないだろうが、40周年の締めくくりとして、この先の展開を思わせる面白いモデルが出てきたと素直にわくわくしてしまった。

基本情報
ブランド: G-SHOCK
型番: GCW-B5000UN-1JR(ブラック)、GCW-B5000UN-6JR(パープル)
直径: 45mm
厚さ: 14.5mm
ケース素材: フォージドカーボン
文字盤色: 黒
夜光: LEDバックライト
防水性能: 20気圧
追加情報: タフソーラー、ストップウォッチ、タイマー、アラーム、リマインダー(モバイルリンク機能)、携帯電話探索(モバイルリンク機能)、自動時刻修正(モバイルリンク機能)、ワールドタイム、UTC時刻表示、ホームタイムの都市入れ替え機能、バッテリー充電警告機能、パワーセービング機能、フルオートカレンダー、12/24時間制表示切替、操作音ON/OFF切替

グランドセイコー史上初となる機械式複雑時計は、

グランドセイコー Kodo “薄明”コンセプトモデル、今回新たなコンセプトのもとにさらに20本が追加製造された。

グランドセイコーは2年前に、おそらく多くの人がとっくの昔にブランドが達成しているものだと思っていたであろうこと、すなわち初の機械式コンプリケーションウォッチの発表に踏み切った。グランドセイコーは、機械式時計製造における卓越性、最高級の仕上げ、スプリングドライブムーブメントが象徴する創造性、そして独創的なデザインを持ちながら、2022年まで創業から62年ものあいだ機械式のコンプリケーションモデル(GMTを除く)を製造していなかったのだ。しかし彼らは、Kodoをもって見事に成し遂げてみせた。

グランドセイコーの初代コンプリケーションモデルことRef.SLGT003は、セイコースーパーコピー代引き優良サイトコンスタントフォース機構を備えたトゥールビヨンという、まさにコンセプトカーのような時計であった。日本語で心拍を意味する“鼓動(Kodo)”と名付けられたこの時計は、グランドセイコーのすべてを凝縮していた。また、このモデルはGPHGでクロノメトリー賞を受賞している。光と影を巧みに表現した針やインデックスに加え、高度に磨き上げられた表面とダークな色調で仕上げられたオリジナルKodoの開発秘話についてはジョン・ビューズが取材している。4400万円(税込)、20本限定のこの時計は、懐の温かい大口顧客だけに許された時計であった。しかしこの時計は、ブランドのコレクションに単にコンプリケーションモデルが加わったという以上のものを意味していた。そしていま再び、より明るく、しかしそれに勝るとも劣らない大胆なフォルムで我々の前に姿を現した。

新しいグランドセイコーのKodo "薄明” Ref.SLGT005は、前作のスタイルを継承している。同じくコンスタントフォース(定力装置)機構が付いたトゥールビヨンムーブメントを搭載したこの時計は、少し明るい配色になったとはいえ、実に見慣れた外観をしている。前回のKodoと同様にインナーケースとベゼルはプラチナ950製で、外側のケースサイドとベゼルはブリリアントハードチタン製だ。しかし今回は、“薄明”のテーマを際立たせるシルバートーン仕上げが施されている。

グランドセイコーの担当者によると、前作のKodo発表時はすぐにオーデマ ピゲやリシャール・ミルといったブランドのVIPたちからの問い合わせが殺到したというが、その理由も納得できる。4400万円(税込)という価格であるために、顧客は単に希少性だけでなく、それ以上のものを求めるケースが少なくないだろう。グランドセイコーのコレクションにはこれまでKodoのようなモデルはなかったが、オーデマ ピゲやリシャール・ミル(あるいはランゲのようなブランド)が得意とする奥深さ、複雑さ、オープンワークというテーマが息づいている。ランゲのダトグラフを眺めていると、そのムーブメントに吸い込まれてしまいそうになる。オーデマ ピゲやリシャール・ミルのオープンワークを目にしたとき、視覚的な複雑さが高級感を醸し出し、ブランドが誇る技術的な側面を際立たせているように感じられる。“薄明”のテーマに便乗すると、Kodoはグランドセイコーの新時代の幕開けであり、私たちがグランドセイコーに望む長きにわたるブランドの方向性を示すものである。

私は前作のKodoを直接見ることはできなかったが、今回の“薄明”は前作とほとんど違いがないにもかかわらず、その第2弾として私を驚嘆させた。さながらWatches&Wonders 2022における巡礼地のひとつであるかのように、前作のKodoについては絶対に見るべき作品であるとダニーが紹介記事のなかで述べている。その衝撃は、決して第1弾に劣るものではなかった。Watches&Wondersでの(セイコーの)最後の回にジェームズとベンと一緒に参加したのだが、ふたりともKodoを見るのが目的だったらしい。私が手早く写真を撮ったあとで輪になって時計を受け渡し、おのおのが時間をかけて鑑賞しながら、グランドセイコーの新時代の息吹に感嘆していた。さらに写真を撮るためにもう1度時計を返してもらったのだが、自分が繰り返し同じ部位に目を奪われていることに気づいた。複雑なビジュアルと革新的な機構を備えたこの時計は、正面から見るとシンプルですっきりとしたデザインにまとめられている。時を告げる針、パワーリザーブインジケーター、トゥールビヨンなどあなたの視線は瞬間的に次々とこれらの要素を巡り、そしてそれを繰り返すのだ。

裏面を見て、私はさらに感動した。表側からはムーブメントが完全に宙に浮いているように見えるが、裏側を見てみると、メインプレートに相当量の細工が残されていることがわかる。より劇的な効果を得るためにどのパーツを取り外すべきかを、グランドセイコーがいかに慎重に決定したかが分かる。前面のスケルトン化されたブリッジは、クレドール 叡智IIなどに見られるような技巧的な仕上げの巧みさを示している。一方で裏面からは、並列して作動する二重香箱など、グランドセイコーの64年にわたる時計技術の革新が感じられる。

見た目の美しさだけでなく、グランドセイコーがもっとも称賛されるべきはこの点である。基本的にはゼンマイが巻き戻されるとリザーブが枯渇するにつれてトルクが減少し、振動子への動力供給と振幅は低下し、その結果として時計の振動は速くなる。グランドセイコーは、この問題をコンスタントフォースで解決している。コンスタントフォースとは、トゥールビヨン脱進機に直接エネルギーを伝えるために、そのトルクを均等にする緩衝作用を持つ機構である。

コンスタントフォースとトゥールビヨンを組み合わせた時計としてはF.P.ジュルヌのトゥールビヨン・スヴランが有名であり、これ自体はそれほど目新しいことではないように聞こえるかもしれない。ジョージ・ダニエルズをはじめこのコンセプトを採用したモデルはほかにもあるが、ジュルヌの偉業がどれほど名を馳せているかはともかく、このふたつの組み合わせがどれほど希有なものであるかは言うまでもない。裏側と表側の両面から見えるようにトゥールビヨンは入れ子構造になっており、トゥールビヨン用のケージとコンスタントフォース用のケージを備えている。その両方が、吊り下げられた大きな上部構造のなかに収められている。

トゥールビヨンが1秒間に8回前進する一方でコンスタントフォースのケージはエネルギーを蓄積し、1秒間に1回動作して振動を伝え、同時にデッドビート・インジケーターの役割も果たしている。ご覧のように、コンスタントフォースのケージアームにはパープルのジュエルがあしらわれている(ムーブメントのほかのジュエルはブルーサファイアで、“薄明”というコンセプトを踏襲したユニークな選択である)。また、ムーブメントの裏側には“Sixteenth Note Feel”というエングレービングが施されているのがお分かりいただけるだろう。これは、ムーブメントの2万8800振動/時の振動数と、Cal.9ST1がメトロノームを彷彿とさせる一定のリズムで同期するパルスを備えていることに由来する。たいていのコンスタントフォースは完璧に同期しているわけではない。これは、ブランドの功績を讃えるちょっとしたおまけみたいなものだ。

Kodoはグランドセイコーが誇る最高峰のケース仕上げのすべてを備えている。ザラツ研磨による鏡面仕上げの部分もあればサテン仕上げの部分もあり、光と影のドラマを生み出している。ブリリアントハードチタンはもはやKodoだけのものではなくなってしまった(今年グランドセイコーからリリースされた私のお気に入りのひとつ、ハイビートの手巻きドレスウォッチにもこの素晴らしい素材が使用されている)が、今回この素材が使用されたことで、グランドセイコーが過去に持ち得なかった技巧的で未来的なデザインが強調されている。白漆を何層にも塗り重ねたホワイトのレザーストラップとの組み合わせにより、グランドセイコーらしい洗練されたパッケージに仕上がった。

ディテールに話を戻すと、この時計は正面側8時位置にパワーリザーブインジケーターを備えている。フロントとリアに施した面取りと高級仕上げは、アトリエ銀座のチームによるものだ。また、文字盤側のデザインが完全にオープンな割には、驚くほど視認性が高い。そう、サイズは直径43.8mm×厚さ12.9mmとかなり大きいが、ケースのほぼ端から端まで届くムーブメントとディスプレイを備えた時計の視覚的なインパクトにマッチしている。チタンを使用しているため、手首に装着してもそれほどかさばる感じもない(また10気圧防水を備えているため、必ずしも防水性と複雑さの二者択一を迫られることはない)。しかし視覚的なインパクトは絶大で、これほど複雑な時計がこれ以上小型になる(あるいは小さく見せられる)とは誰も思わないだろう。

前作のKodoと同様に新しい“薄明”は20本限定となっており、2024年12月以降順次納品を予定している。しかしながら、グランドセイコーのチームは今作を10年にわたる研究開発期間を讃えるものとして、総生産本数はわずか40本にとどまると教えてくれた。グランドセイコーはドレスウォッチ、GMT、クロノグラフなどの分野で、ジャパニーズモダンデザインとクラシックなスタイルを融合させたヒット作を世に送り出してきた。しかし、“Kodo”ほどその実力を存分に発揮したモデルはない。グランドセイコーから近い将来、このダイナミックで未来的なスタイルの続編が発表されることを期待している。

ディオール(DIOR)の2025年秋冬ウィメンズコレクションから、新作シューズ「ディオール ボーイ」が登場。

ローファースタイルのレサーシューズ
「ディオール ボーイ」パンプス 175,000円
「ディオール ボーイ」パンプス 175,000円
© ESTELLE HANANIA
ディオールコピー代引き ボーイ」は、ローファースタイルのアッパーで仕上げた、新作レザーシューズだ。上品な佇まいにまとめたアッパーには、ディオールのロゴをゴールドカラーで施したサドルをあしらっている。

「ディオール ボーイ」シューズ 155,000円
「ディオール ボーイ」シューズ 155,000円
ラインナップするのは、5cmヒールのパンプスと、超軽量ソールの厚底ミュール。パンプスは、艶やかなカーフスキンを採用し、シックなブラックやプラムカラーでまとめる一方、ミュールは、ブラックのカーフスキンやライニング付きのスエードで仕上げた。

詳細
ディオール ボーイ
発売時期:2025年7月
取扱店舗:全国のディオール ブティック、公式オンラインブティック
展開アイテム例:
・「ディオール ボーイ」シューズ 155,000円
・「ディオール ボーイ」パンプス 175,000円

【問い合わせ先】
クリスチャン ディオール
TEL:0120-02-1947

ディオール ハウス オブ ディオール ギンザにて発売される。

着想源であり続けてきた“花々”
書籍『DIOR. ENCHANTING GARDENS』 7,100円
書籍『DIOR. ENCHANTING GARDENS』 7,100円
書籍『DIOR. ENCHANTING GARDENS』は、ディオールスーパーコピー代引きと花々の関わりをひもとく1冊だ。名だたるフォトグラファーによる写真作品や、貴重なアーカイブ資料を交えつつ、メゾンが長年にわたって手がけてきたドレスを紹介する。

書籍『DIOR. ENCHANTING GARDENS』 7,100円
書籍『DIOR. ENCHANTING GARDENS』 7,100円
花々は、ディオールにとって重要な着想源であり続けてきた。創設者クリスチャン・ディオールは、花々を深く愛し、花冠を意味する「コロール」ラインを描く「ニュールック」から、最初の香水「ミス ディオール」まで、花々からたびたび触発されている。また、その後の後継者にとっても、花々は欠くことのできない要素となった。

書籍『DIOR. ENCHANTING GARDENS』 7,100円
書籍『DIOR. ENCHANTING GARDENS』 7,100円
本展では、花々の魅力に着想を得たドレスの数々を紹介。また、フランス・グランヴィルにあるディオールの生家「レ リュンブ」邸や、ディオールが所有したラ コル ノワール城の庭園など、ゆかりの深い庭園の様子も収録している。

詳細
書籍『DIOR. ENCHANTING GARDENS』
発売日:2025年7月2日(水)
取扱店舗:ハウス オブ ディオール ギンザ
価格:7,100円

【問い合わせ先】
クリスチャン ディオール

プラダ ビューティ25年秋コスメ、アイコンリップ「プラダ モノクローム」ニュアンスピンクの新色

プラダ ビューティ(PRADA BEAUTY)の2025年秋コスメとして、リップスティック「プラダ モノクローム」のカプセルコレクション「モノクローム ピンク シリーズ」が登場。

プラダスーパーコピー“ピンク”テーマのリップコレクション
プラダ ビューティ(PRADA BEAUTY) プラダ モノクローム|写真1
2025年1月に展開したアイコンリップ「プラダ モノクローム」のリップコレクション「モノクローム ブラウン シリーズ」に続き、「モノクローム ピンク シリーズ」がお目見え。

“サフィアーノ レザー”を彷彿とさせるマットな質感と、“リナイロン(Re-Nylon)”生地を思わせるソフトな質感の2種類を揃える「プラダ モノクローム」に、プラダを象徴するカラーファミリーの1つ“ピンク”に着目した4色が加わる。

(左から)モノクローム ウェイトレス リップカラー(マット レザー) P60,P61 各7,260円<新製品>
(左から)モノクローム ウェイトレス リップカラー(マット レザー) P60,P61 各7,260円<新製品>
プラダにとっての“ピンク”とは、1988年にプラダのランウェイに登場して以降、絶えず再解釈し続けてきた大事なカラーの1つ。今回ラインナップするカラーは、ピンクをベースに、他の色味をブレンドした絶妙なニュアンスカラーに仕上げている。

カラー展開
モノクローム ウェイトレス リップカラー(マット レザー) P60 7,260円<新製品>
モノクローム ウェイトレス リップカラー(マット レザー) P60 7,260円<新製品>
P60 ブリック ピンク(マット レザー):ピンクとブラウンが調和したあたたかみと鮮やかさを兼ね備えたピンク。

モノクローム ウェイトレス リップカラー(マット レザー) P61 7,260円<新製品>
モノクローム ウェイトレス リップカラー(マット レザー) P61 7,260円<新製品>
P61 ラック ピンク(マット レザー):少しの赤みを添えた大胆で力強いピンク。

モノクローム ウェイトレス リップカラー(スムース ナイロン) P160 7,260円<新製品>
モノクローム ウェイトレス リップカラー(スムース ナイロン) P160 7,260円<新製品>
P160 ブロッサム ピンク(スムース ナイロン):優しいモーヴの色合いを感じる繊細なピンク。

モノクローム ウェイトレス リップカラー(スムース ナイロン) P161 7,260円<新製品>
モノクローム ウェイトレス リップカラー(スムース ナイロン) P161 7,260円<新製品>
P161 サンセット ピンク(スムース ナイロン):コーラルを帯びた、夕日のように暖かく明るいピンク

【詳細】
プラダ ビューティ「モノクローム ピンク シリーズ」
発売日:2025年8月6日(水)
価格:
・モノクローム ウェイトレス リップカラー(マット レザー) P60,P61 各7,260円<新製品>
・モノクローム ウェイトレス リップカラー(スムース ナイロン) P160,P161 各7,260円<新製品>
※画像はすべてイメージ。
※メーカー希望小売価格。

【問い合わせ先】
プラダ ビューティ
TEL:03-6911-8440

一点もののショパール、カルティエ ロンドンのタンク アロンジェ、

今週のセレクションは、私自身も(おそらく読者諸兄姉も)見たことのない時計からスタートする。そしてカルティエ ロンドンの友人たちによるオールドクラシックス、そしてもちろんモバードへと続く。しっかり準備を整えて欲しい。

その前に先週の結果について。これまで市場に出たなかで最も素晴らしいチューダー サブマリーナーのひとつが8万ドル(日本円で約1200万円)で新しい持ち主を見つけたことを報告したい。1930年代製のジュネーブ・スポーツ クロノグラフは、希望価格の6300ドル(日本円で約95万円)で比較的早く売れた(ピート・アロンさん、おめでとう!)。eBayでは、オールドイングランド “ジャンボ・ベニュワール”があっという間に199ドル(日本円で約3万円)で売れ、ハーシー・チョコレート・カンパニーのブローバ アキュトロンが749ドル(日本円で約11万円)で落札された。全体として、先週のコラムは5つのうち4つが成約となった。素晴らしい結果だ。みんな、よくやった!

オメガスーパーコピー優良サイトそれでは今週のピックアップを見ていこう!

ショパール パーペチュアルカレンダークロノグラフ バイレトログラード “ユニークピース”、1996年製
2003年、ショパールの共同社長であるカール-フリードリッヒ・ショイフレ(Karl-Friedrich Scheufele)氏は『ヨーロッパスター』誌のインタビューで、「マニュファクチュールであるか、そうでないのか。その中間はないのです」と語っている。1990年代のショパールの時計を見ると、この言葉の精神を感じ取ることができる。この時ショイフレ氏が語っていたのは主に、ショパール初の自社製ムーブメントであるCal.1.96の開発についてであったが、この時計を現在の目で見てみると、1990年代に“真の”マニュファクチュールであるためにショパールが取った包括的なアプローチがうかがえる。つまり、高品質なタイムオンリームーブメントを製作しなければならないし、それは完璧な仕上げでなければならないということ。一方で顧客が非常識な要求をしてきた場合、エボーシュをベースにその要求を実行する能力も必要だ。

まず最初に言っておくが、この“ユニークピース”は控えめに言っても正真正銘のユニークな時計である。外観は驚くほど個性的で、仕上げ、オープンワーク、希少性に目を引かれた。それからケース、プッシュボタン、リューズを見て、正直言ってこの時計にはあまり引かれなくなった。しかしそうは言っても、深く見るほどにこの非常に高価な一点物のショパールに惚れ込んでいった。

このバイレトログラード パーペチュアルカレンダー クロノグラフの複雑機構は比較的新しいものだ。私の知る限り、この時代に同様の機構を搭載したブランドはほかにロジェ・デュブイだけである。両ブランドとも同じエボーシュを使用しており、それが伝説的なレマニア2310であることは注目に値する。簡単に言えば、あなたのお好みのクロノグラフはおそらくこれと同じレマニアのキャリバーをベースにしているだろう。パテック(5004、3970、5970、5070)、オメガ スピードマスター、ヴァシュロン コルヌ・ドゥ・ヴァッシュなど、そのほかにも多くのモデルがある。そこにロジェ・デュブイを引き合いに出すことに抵抗はない。1990年代にはロジェ・デュブイに匹敵するレベルの時計を製造していたブランドはほとんどなかったのだから。ロジェ・デュブイの時計を手にしたことがある方なら、私が言わんとすることがわかるだろう。このショパールをそのレベルと並べて語るのは、本当に称賛に値する ということだ。

技術的なスペックや仕上げ以上に、この時計をじっくり観察し、調べれば調べるほど、私はその90年代的な美学に惚れ込んでいった。丸みを帯びた“文字盤”の縁や、それを外側のチャプターリングに固定しているネジがたまらない。とても魅力的だ!

出品者であるルナオイスターのキリル(Kirill)氏が希望する価格は7万5000ドル(日本円で約1100万円)。詳細はこちらから。

カルティエ ロンドン タンク アロンジェ、1974年製
イギリスの小さなオークションでカルティエ ロンドンの品々が大量に出品されているのを目にしたとき、私は強く興味を引かれた。よく調べてみると、そのうちのいくつかには不満や懸念がある。針や文字盤が交換されている可能性といった、ヴィンテージカルティエウォッチにありがちな難点だ。とはいえ、このタンク アロンジェは私の目には問題なく見えるし、結果的に出品されたなかで最も希少な1本であることが判明するかもしれない。

第2次世界大戦後にカルティエ ロンドンの経営を引き継いだジャン-ジャック・カルティエ(Jean-Jacques Cartier)は、しばらくして落ち着いてから腕時計への情熱を追求し始めた。カルティエ一族のほとんどがジュエリーに重点を置いていたのに対し、タンク、タンク ルイ カルティエ、サントスなどのデザイナーであるルイ・カルティエ(Louis Cartier)とジャン-ジャックが生粋の“ウォッチガイ”であることは比較的容易に見て取れる。現在、カルティエといえば、このふたりのどちらかが手がけたデザインやモデルが思い浮かぶだろう。タンク アロンジェは1960年代のカルティエ ロンドンの広告にいくつか登場しており、ジャン-ジャックがこのブランドのクラシックなスタイルに初めてアレンジを加えた作品のひとつと言われている。私がロンドン工房の作品を愛してやまないのは皆が知るところだ。私は常に市場をフォローし、新しい出品物を探している。このモデルはこれまで2~3回しか見たことがなく、そのうちのひとつはホワイトゴールド製でコレクションの一部、もうひとつはカルティエ社の所蔵品であるイエローゴールドのものだが、それら以外にもうひとつ見たことがあると思う。

このモデルをタンク“ミニ”アロンジェと表記している出品者もいるが、私ならそれをそう分類するかどうかは疑問だ。オークションハウスは横17mmとしか記載していないが、縦はおよそ30mmくらいあり、実際に腕に巻くとかなりいい感じだろう。細身でやや小振りなタンクを受け入れられるなら、このモデルは完璧だ。当時ミニサイズやレディース用としてつくられたものではないことは確かである。

このカルティエ ロンドン タンク アロンジェは、ドレウィッツ(Dreweatts)が2025年3月20日に開催するFine Watches, Pens and Luxury Accessoriesオークションのロット427である(カレンダーのリマインダーを設定しておこう。少し早めの紹介になるが、チェックして欲しい!)。詳細はこちらから。

ポルシェデザイン by IWC ウルトラ スポルティボ、1990年代製
ここで少し流れを変えてみよう。このポルシェデザイン(PD)のウルトラ スポルティボは、1000ドル(日本円で約15万円)以下でPDを身につけることができる素晴らしいアイテムだ。ポルシェデザインとIWCの提携は1978年から1997年まで続いた。その初期に発表されたPDクロノグラフ1やコンパスウォッチが最も注目を集めたが、私は常にこれら1990年代の後期モデルに興味をそそられてきた。この時期、両社の提携はひとつのコレクションへと成長する。PDは“普通の”時計であるウルトラ スポルティボ、ダイバーズウォッチのオーシャン、世界初のチタン製クロノグラフのタイタン、そしてコンパスウォッチをラインナップに加えていた。これら4つのうち、ウルトラ スポルティボのさまざまなバリエーション(ウブロ風のストラップと、今回紹介するようなフルチタン製ブレスレットの両方がある)は、PDのデザイン言語に親しむためのいちばんの近道である。

提携末期になると、これらの時計のブランディングに変化が見られる。IWCよりもポルシェデザインのデザイン言語に明確にシフトしていくのだ。文字盤の12時位置には筆記体の“International Watch Co Schaffhausen”ではなく“PORSCHE DESIGN”の文字が大きく誇らしげに配され、6時位置に小さく“by IWC”と書かれている。この変化の理由は興味深い。90年代初頭には、ポルシェデザインのラインナップはIWCの売り上げの20%を占めていたと言われ、かなり好調な売れ行きだった。その結果、PDは時計製造により多く投資しようと考えた。ポルシェ一族はこの時期にIWCの買収を検討したが、JLCやマンネスマンの支配を揺るがせることさえできなかった。さらにヴァシュロンにもオファーを出したと言われている。結局、ポルシェデザインは1995年にエテルナを買収した。

ポルシェデザインがエテルナの立ち上げを本格化させるなか、PDの文字盤でIWCの文字を目立たせることにあまり興味を示さなくなった。この時計に非トリチウム夜光塗料が使われている点を考慮すると、IWCとの提携の最後の数年間に製造されたものだと推測される。予想どおり、ウルトラ スポルティボはクォーツ駆動で超薄型。装着感がとてもよく、レトロな雰囲気も漂う直径32mmの腕時計である。日常使いに最適で、ポルシェデザインの歴史においても興味深い一品だ。

タイメックス × ザ・ニューヨーカー センテニアルウォッチが登場

雑誌と時計のコラボレーションと聞いて、名門の老舗出版物を思い浮かべることは少ないだろう。しかし意外性に満ちた展開として、『ザ・ニューヨーカー』がタイメックスと提携し、創刊100周年を祝うこととなった。このコラボレーションはアメリカを代表する歴史ある雑誌と、同じく東海岸に深いルーツを持つウォッチメーカーが手を取り合うという、実に自然な流れに感じられる。その成果が、手巻きのタイメックス マーリンをベースにした、魅力あふれるタイメックス × ザ・ニューヨーカー センテニアルウォッチロレックス時計コピー 代引き(100周年モデル)だ。

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このザ・ニューヨーカーエディションの特徴はダイヤルにある。光沢のあるホワイトダイヤルの上には、ニューヨークのスカイラインが描かれており、その独特のアートスタイルはイラストレーターのクリストフ・ニーマン(Christoph Niemann)氏の手によるものだとすぐにわかる。ニーマン氏は26年以上にわたり『ザ・ニューヨーカー』に作品を提供しており、そのアートスタイルは同誌を象徴する存在といえる。スカイラインの上の余白部分には、10時から2時までの時刻表示が同誌のシグネチャーである書体でプリントされており、その下にはロゴが配されている。

この上なくキュートなタッチで、秒針にはセンターポストの周りにベーグルが鎮座している。ベーグルの種類について明記はないが、個人的にはエブリシング(全部乗せ)ベーグルではないかと推測している。このダイヤルを収めるケースは、直径34mm、高さ10mmのステンレススティール製で、コンパクトなサイズ感が特徴だ。この控えめなケースサイズは、おそらく『ザ・ニューヨーカー』創刊当初のジャーナリストたちが身につけていた時計を思わせる意図があるのだろう。ほかのマーリンシリーズと同様に、風防にはアクリルが採用されている。ケースバックには同誌の100周年記念ロゴ(これもクリストフ・ニーマンによるデザイン)が刻印されており、その下には限定1854本のシリアルナンバーが刻まれている。

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タイメックス × ザ・ニューヨーカー センテニアル・ウォッチは、レザーとNATOスタイルのストラップがセットになったギフトセットとして提供。限定1854本の生産で、価格は249ドル(日本円で約3万7000円)となっている。

我々の考え
創刊100周年を迎えるにあたり、『ザ・ニューヨーカー』は記念グッズの展開に本気を見せている。すでにJ.Crewとのコラボレーション・カプセルコレクションが発表され、魅力的なアイテムが登場している。 今回の記念ウォッチのアイデアがどこから生まれたのかは定かではないが、ぜひとも『ザ・ニューヨーカー』の社内に、HODINKEEを熱心に読んでいる人がいるのではないかと想像したい。

タイメックスと『ザ・ニューヨーカー』の組み合わせは、これ以上ないほど完璧なマッチングだ。両者ともその名前や持つ魅力が自然に調和しており、しっくりとなじむ。 この時計を身につけて『ザ・ニューヨーカー』を読みながら、エンパイア・ステート・ビルのなかで靴を磨いてもらい、その足で広告のプレゼンに向かう...そんな光景が目に浮かぶようだ。

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クリエイティブな視点から見ても、ニーマン氏のアートワークはこのデザインにとてもよくなじんでいる。こうしたコラボレーションではダイヤルに要素を詰め込みすぎるリスクもあるが、実際のアーティストによるデザインであることが、この小さなケース径でも見事に機能している理由だろう。そして何度も言っているが、秒針のベーグルこそが、この時計をニューヨークに根付かせる決定的な要素だ。ただの遊び心ではなく、愛嬌のあるデザインに仕上げている。手ごろな価格帯の機械式時計としても魅力的で、こうした1本が世に生まれたことをただうれしく思う。

仕上がりに関しては何の不満もないが、ひとつ気になるのは、限定本数が1854本であることだ。これはタイメックスの創業年にちなんでいるが、多くのブランドが記念年を反映した数字(例えば1925本や2025本)を採用するなかで、なぜこの数字を選んだのか? ちょっとしたマーケティングストーリーとして、周年に合わせた本数にするのが定石ではないだろうか。おそらく答えを知ることはないだろうが、こうした些細で細かすぎる疑問こそがHODINKEEらしいとも思う。これはいわば“ベン・クライマーがねじ込み式プッシャーについて怒る”のと同じようなものだと考えてもらえればいい。

レペット(Repetto)は、2025年秋冬コレクションの新作ウィメンズシューズを2025年6月23日(水)より順次発売する。

“パール”を飾ったメリージェーンシューズ
エリンパール メリージェーン 78,100円
エリンパール メリージェーン 78,100円
口コミ第1位のディオールスーパーコピー 代引き専門店新作として登場するのは、パールを飾り、遊び心をプラスしたメリージェーンシューズ。たとえば、パテントのトゥキャップがヴィンテージのムードを感じさせるシューズ「エリンパール(Erin Perle)」には、ダブルストラップに繊細な2粒のパールボタンを装飾。艶やかなパールが、上品なアクセントをもたらしている。

エリンパール メリージェーン 78,100円
エリンパール メリージェーン 78,100円
カラーは、アイボリー&ブラックのバイカラーと、ブラック1色に統一したモデルが揃う。

ローズパール メリージェーン 82,500円
ローズパール メリージェーン 82,500円
一方、ブロックヒールの「ローズパール(Rose Perle)」メリージェーンパンプスには、パールボタンに加え、小粒のパールを連ねるようにして配置。シックなブラックのパテントレザーアッパーに、華やかなエッセンスを加えている。

厚底仕様のバックル付きシューズ「ジョージア」も
ジョージア チャンキー メリージェーン 85,800円
ジョージア チャンキー メリージェーン 85,800円
この他、丸いバックルが特徴的な人気シューズ「ジョージア(Georgia)」が厚底仕様になって登場。ボリューム感のあるチャンキーソールで、存在感のある佇まいに仕上げている。

【詳細】
レペット 2025年秋冬コレクション第2弾 ウィメンズシューズ
発売日:2025年7月23日(水)
展開店舗:全国レペットショップ、オンラインストア
・エリンパール メリージェーン 78,100円
・ローズパール メリージェーン 82,500円
・ジョージア チャンキー メリージェーン 85,800円

【問い合わせ先】
ルック ブティック事業部
TEL:03-6439-1647

TOGA(トーガ)とアンブロ(umbro)のコラボレーションウェアが新登場。

TOGA×アンブロのスポーティウェア
トラックジャケット 75,900円
トラックジャケット 75,900円
スーパーコピー代引き専門店コラボレーションでは、TOGAならではのカッティングとシルエットに、アンブロのスポーティな要素を加えたアイテムがラインナップ。定番のゲームシャツやブルゾン、トラックスーツなど、全7型を展開する。

“コラボロゴ刺繡”入りゲームシャツ
ゲームシャツ(長袖) 54,900円
ゲームシャツ(長袖) 54,900円
オーバーサイズのゲームシャツは、半袖と長袖の2型を展開。いずれも全体に幾何学模様がプリントされており、胸元や中央にはTOGAとアンブロのコラボレーションロゴが刺繍されている。シアーな透け感のある素材で、軽やかな仕上がり。スラックスやプリーツスカートなどきれいめなボトムスに合わせて、スポーティな“ハズし”を楽しむのがおすすめだ。

メタル装飾をアクセントに配したブルゾン
ブルゾン 92,400円
ブルゾン 92,400円
コラボレーションロゴが際立つナイロンブルゾンは、肘部分にTOGAを象徴するメタルパーツ“スクエアコンチョ”をあしらっているのがポイント。ジッパータブにもヴィンテージ風のメタル装飾をあしらい、ウエスタンなアクセントを効かせた。裾のドローコードを絞れば、ふんわりと丸みを帯びたシルエットに。

リボンでアレンジ可能なドレス
ドレス 92,400円
ドレス 92,400円
1枚でコーディネートが決まるワンピースも要チェック。ゆったりとしたゲームシャツに、細かなプリーツの入ったミディスカートをドッキングさせ、スポーティながらも上品な雰囲気に仕上げた。ウエストには、コラボレーションロゴを連ねたリボンをあしらっており、垂らしたり結んだりと自分好みのアレンジを楽しめる。

ジャージやトートバッグなども
トートバッグ 39,600円
トートバッグ 39,600円
このほか、幾何学模様のラインを配したトラックジャケットやトラックパンツ、スポーティーなトートバッグなども展開される。

【詳細】
TOGA × アンブロ
発売時期:2026年2月末~3月上旬頃予定
展開店舗:TOGA 各直営店、各取引先
・ゲームシャツ(半袖) 43,900円
・ゲームシャツ(長袖) 54,900円
・ブルゾン 92,400円
・トラックジャケット 75,900円
・トラックパンツ 64,900円
・ドレス 92,400円
・トートバッグ 39,600円

【問い合わせ先】
トーガ 原宿店
TEL:03-6419-8136

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